貴方に逢えて
「わたくしなんて、ただの女ですわ。あなたさまがおっしゃるような女ではございません」
「そんなことはありません!あなたのようなその…み、魅力的な女子とは今まで会ったことはありませんっ」
──時刻は亥の刻、とある屋敷ではそんな会話がなされておりました。
恥じらう(フリをする)姫君と、赤くなる(フリをする)殿方。
おやおや、どうやらこのお二人は何か秘密がありそうです…
騙し合いの攻防!
今日も二人は面を被り、互いの真意をはかりあう──
壱
柿の木
再会
記憶
宴
攻防
勃発
救出
弐
危惧
嵐
躊躇
正体
疑い
一線
距離
宣告
迷走
参
散漫
訪問
憂囚
確認
決心
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