〈裏・SEVEN〉―――――――――…………









俺は君がいなかったら



ずっと暗闇の中にいたのかもしれない。



だから



この手を離さずに笑顔で見つめてる。




咲 「勇くん,どうかした?私の顔になんかついてる?」




俺は君を笑顔に変えるための翼になれるかな?


これから先の未来が見えなくても


君の傍にずっといられる?



どうかな……




SEVEN「何でもないよ。ただちょっとね♪」



真っ白いヘッドホンはテーブルに置かれ


俺は君を見つめながら


お決まりのドリンクに手をつけた。




咲 「勇くん。今日は楽しかったね。」




光は時を超えて


今の自分に照らしてる。


それは温かくて


ただその空間にいるだけで幸せに感じる。


学校にはいない俺だけど


この運命だけは大切にする気持ちは強い。




SEVEN「うん。」




時間さえ


きっと縛る事なんてできない。





でも……


あれから時間が経って


咲から伝えられる『2ーA』の事。


君はまだ『罪の意識』をクラスメートたちに示してる。



それは


過去の出来事を記憶から消さないためにしてるんだよね。




SEVEN「今更だけど……咲に言わなきゃいけない事があるんだ。」


咲 「何?」




ごく自然に


ごく自然に言えれば


咲の行動が正しかったと証明できる。


だから……




SEVEN「咲があのクラスに見せた勇気や正義は……」




グラスの氷が小さな音をたてて


周りの客の声も欝すらしか聞こえない。




咲 「………。」




俺は咲の目を見つめながら


言葉を濁さずに言う。




SEVEN「自殺した松山胡桃って女の子と一緒なんだ。」


咲 「えっ……。」




急にこんな事言ってごめん。


もう傷を掘り返す様な真似なんてしたくない。


でも……


伝える必要があるんだ。


必死に闘った彼女の為にも


咲には伝えるべきだと思うから。




咲 「あの松山胡桃さん?」


SEVEN「あぁ……。」




彼女はきっと運命が変わらなければ



咲と同じ事をしていたはずだから。



他の仲間から聞いた『裏』の事実は



きっとこのゴールに導くためだった。



2ーAが咲というゴールに向かうために



彼女もそう願っていたと



信じたいから。





だから



亡くなった彼女の想いを



咲にも知ってほしい。





一人だけじゃなかった事を……







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