底辺処理学校
 
[団結](1/9)

 
「じゃあ、作戦会議に入る前に、確認しておきたいことはあるか?」

リビングの真ん中に正三角形になる様に座った後、シンジツはそう切りだした。

後々になってもめることの無いようにする為に、不透明な点を少しでも消そうという考えらしい。

さすが良く考えているな、と代介が感心しているところに、ミライが手を挙げて言った。

「そんじゃ、私から質問。この三人の仲間は、卒業まで生き残るために支え合うもので、決して利用するものではないんだよね?」

その声には、さっき会話をしていた時とは違い、多少凄みがきいていた。

一番最初に訊くべきものの一つであり、且つとても重要な点を真っ先に尋ねるあたり、ミライも凡人というわけではないのであろう、と、代介は感じた。

「ああ、その通りだ。無論、俺から二人を仲間に誘ったんだから、俺が二人を裏切ることはない。絶対だ」

さっきまでどこか飄々とした雰囲気のシンジツだったが、この言葉には一切そんな感じは受けず、その目も凛としていて落ち着いていた。

- 95 -
 
前n[*][#]次n
 
⇒しおり挿入
/276 n
 
 
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
 
[編集]
 
[←戻る]