底辺処理学校
 
[出会いの予感2](1/3)

 
「申し訳ありません。これを着けて下さい」

そう男性に言われて未来が受け取ったのは、アイマスクだった。

「学校の場所を特定されてはいけないルールなので、車内ではずっと着けておいて下さい」

守らない奴はどうなるんだ、と訊こうとしたが、やめた。

恐らく、何らかの罰則があるに違いないと思ったからだ。

(チッ、道中に景色でも眺めようと思っていたのになぁ。私の計画台無しじゃんか)

未来は車に乗ると、渋々アイマスクを着けた。

お気に入りのヘッドホンから好きな曲を流して、目を閉じて眠りについた。




明沢 未来(あけざわ みくる)
凛応第一(りんのうだいいち)高等学校
一年三組

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