――…母さんと修行の日々が続き気づけば俺は15歳を迎えていた
そんな中俺はカルラと戦っていた
ドォン!!
カルラ「棘時雨!」
冬夜「どうしたのカルラ!当たらないよ!」
カルラ「雪傘!」
ふーん…雪の盾か。あれで俺の攻撃を防ごうって訳か
カルラ「私の盾はそう簡単には壊せませんぞ」
冬夜「それはどうかな!」
霊力を拳に込めて思いっきり盾を殴り付けた
すると意図も簡単に雪の盾は壊れて散っていった。その一瞬の隙に背後からカルラに刀を突き付けた
冬夜「ふふーん♪俺の勝ちだよカルラ」
勝敗がついたところで刀をしまった
カルラ「全く負け続きですな。私の盾を砕くとはお強くなられたものだ」
ハバト「ははは!あの雪白の鬼と恐れられていたカルラが冬夜殿に敵わんとは歳を取ったものじゃ」
カルラ「昔の話だろうハバトよ」
シティ・ローズ「冬夜様!」
冬夜「シティとローズ!いつの間に来てたの?」
ローズ「はい♪今年もハツの花が沢山取れましたの♪」
シティ「冬夜様達にもお裾分けだ♪」
2人がくれた篭いっぱいのハツの花
このままでも凄く良い匂いがする
冬夜「うわぁいいの!?母さんハツの花のお茶大好きなんだ!きっと喜ぶよ!ありがとう!」
ハバト「冬夜殿そろそろ戻らんと母上が心配なさる頃じゃ」
冬夜「そうだね。じゃあね皆!カルラ!また勝負しようね!」
走る俺の横を風が通りすぎていく
なんて気持ちが良いんだろうか
今より15年前悪魔によって壊滅寸前だったここは俺の母さんが阻止した
まぁ滅ぼそうとしたのは当時悪魔の頂点に立つ俺の父さんらしいけど
敵同士だった2人はいつの間にか愛し合い悲しい末路を辿ってしまった
だけど俺は父さんの事を恨んだりしてない。確かに父さんが母さんを苦しめたことに変わりはないけどそれ以上に母さんを助けたのも父さんなんだし、何より母さんが父さんを想っているからね
アサギリ「あら、冬夜様!そんなに嬉しそうにお急ぎでどうかなされたのですか?」
冬夜「アサギリ!フブキ!それにイブキ!見てよこれ!」
アサギリ「まぁ、ハツの花ですか?華夜様が喜びそうですね」
冬夜「そうでしょ?」
雪白一族のフブキとアサギリ
そして2人の可愛い子どものイブキ
冬夜「イブキ、また少し大きくなった?」
イブキ「こんにちは冬夜様…」
フブキ「もう5歳なんです。ますますアサギリに似てきた」
冬夜「フブキにもそっくりだよ。だけどまさかフブキとアサギリが結婚するとは思わなかった。全然そんな様子なかったし」
フブキ「運命のイタズラでしょう」
アサギリ「素直に私が好きって言えないのかしら」
フブキ「アサギリが言ってくれたらな」
仲睦まじい事だね
冬夜「そろそろ行かないと…はい、イブキ」
俺は篭からハツの花を1輪取るとしゃがんでイブキの髪に飾ってあげた
冬夜「お裾分けだよ」
イブキ「わぁ♪」
フブキ「ありがとうございます王子」
アサギリ「似合ってるわよイブキ」
冬夜「これから城でお茶会やるんだ!良かったら来てよ♪沢山居た方が楽しいし♪」
アサギリ「お茶会?華夜様が決めたのですか?」
冬夜「ううん、俺が今決めた♪」
フブキ「その自由さは華夜様そっくりです」
アサギリ「冬夜様のお誘いなら是非。後で伺いますね」
冬夜「うん!じゃぁ後で!」
母さん喜ぶだろうな♪
最近疲れてるみたいだしゆっくり休めたらいいな