月日が流れるのは本当に早くて、出逢った時はまだ幼い子どもだったのに夜光は15歳、私は14歳になっていた
そして今日、紅羽様と伊那様に呼ばれて2人で王室を訪れた
夜光「お呼びでしょうか?」
紅羽様は相変わらず凛々しく座られて未来を見据えたような瞳をしていた
紅羽「よく来てくれた。美兎、キサラギ。例の物を2人に」
美兎とキサラギが持っていたのは綺麗な刀…それを受けとると霊力が強く反応した
不思議な刀…一体これは何?
夜光「この刀は?」
伊那「その刀は妖刀です。華夜の方を夕蘭、夜光の持っている物が星蘭と言います」
夕蘭と星蘭?その名前何処かで聞いたことがあるような…
紅羽「この刀は我等一族に代々伝わる大事な刀だ」
あ、思い出した…書物で一族の事を調べていたときその刀の名前があった気がする…
代々受け継がれていく大切な刀だって…
そんな大事な物をどうして私達に?
伊那「一人前と認めた証拠ですよ」
華夜「え!?」
大きな声を出してしまった私の隣で意外に冷静な夜光
伊那「ふふっ。華夜、貴方は姫なのだからそんな大声を出してははしたないですよ?」
う…伊那様に笑われてしかも釘までさされた…気を付けなきゃ
紅羽「伊那の言う通りお前達はもう子どもではない。妖魔と戦える優秀な戦士だ。今日の夜からその任務について貰う。よいか?」
華夜「もちろんです!紅羽様!伊那様ありがとうございます!」
今日から下界で任務につく
一人前になれたことが凄く嬉しい
部屋を2人で後にしようとしたら…夜光だけ呼び止められた
夜光「ごめん華夜。先に戻ってて」
華夜「分かった」
私は1人先に部屋を後にした
紅羽様一体夜光と何の話をするのかな…
まぁそんな事気にすることないよね
修行しよう!この夕蘭を使いこなさなきゃね