「あー、あっつ…」
照りつける日差しに唸り声を出すと、
「ほんとだねぇ」
クスクスと笑いながら共感してくれる親友。
私、真鍋 花桜と親友の朝日 夢花は、かれこれ10年の付き合いである。
小学校低学年から、高校2年生の現在まで、よく喧嘩もしたけれど仲良くやっている。
今日だってほら、夏休み真っ最中なのに文句を言いながらも、
夢花はこうして私の家に来て勉強を教えてくれている。
夢花はできるやつだ。
顔も可愛くて優しくて、何よりおっとりとした性格で、
頭も良いしハイスペック。
残念ながら運動できないし音痴だけど。
でも、私を理解してくれるから、
唯一私を理解してくれているから、私は夢花から離れられない。
執着しちゃってる、のかな。
夢花さえいれば他に何もいらないというか。
そう、思ってたよ。
あのメールが届くまでは。
親友の裏アカを見つけたので復讐しようと思います。
―何が真実かなんて分からない―