きらきら(4/4)
あたしに気付いた市原くんは、こっちに向かってきてくれた。
『神崎…澪さんだよね?』
「あ、はい。神崎澪です。はい。」
完全に緊張丸出し。
『急に、ごめんね?』
「そ、そんなこと!ないです!」
なぜか敬語になってしまう。
市原くん、余裕あるなぁ。
やっぱりこーゆうとき緊張なんてしないよね。
『あ、一回タイム。』
そう言うと市原くんはあたしに背を向けてしゃがみこんだ。
「へ?」
数秒後、すたっと立ち上がり、
『だめだ、緊張する。ごめんね。』
と言って髪をくしゃくしゃさせた。
え、緊張してるの?
「あ、あたしも緊張してます!」
なに言ってんの。あたし。
『まじで?あははー。一緒!』
にかっとだいすきな笑顔が輝いた。
きらきらしすぎて眩しい。
『あの…ね…。中学のこと覚えてる?』
「うん、少し。」
『練習試合行く度にさ、何度も話しかけようとしてたんだ。神崎さんに。』
「え……。」
『神崎さんすっげーきらきらしててさ。って俺なに言ってんだ。』
きらきらしてるのは市原くんじゃん。
あたしなんか全然だよ。
『話しかけようとしてるうちに引退。超後悔してたら高校の県大会で見かけるようになって…。』
うそでしょ…?
『でもやっぱ話しかけらんなくて。たまたま中学んときの友達に神崎さんの話したら、そいつの友達の親友だとか言い出して。』
志保が言ってた友達か。
『ってごちゃごちゃ言っても意味わかんないよね。えっと、つまり…
ずっとすきでした!』
うそ?夢?ドッキリ?
見えないように腕をつねってみた。
うん、痛い。夢じゃない。
「あ、あ、あの…」
あたしの言葉と同時に髪をくしゃくしゃさせる市原くん。
「あたし…も…です。」
「あたしもすきです!」
「この前の県大会で、市原くんの笑顔に惹かれました。市原くんはきらきらしてて…あの……」
『待って。もう、もう大丈夫。あの…照れるから。もう、十分。』
そう言ってまた髪をくしゃくしゃさせた。
「髪、くしゃくしゃ!」
そう言ってあたしが笑うと、市原くんも笑った。
だいすきなきらきらの笑顔で。
『澪って呼んでいい?』
「もちろん!」
『……澪。』
「…はい。」
にかっと笑って満足そう。
『じゃあ次、澪の番。』
「え、あたしも?」
『もちろん!』
「………………………廉。」
『はい!!』
即答でした。
でもすぐにしゃがみこんで
『やっぱ照れるーーー』
と、髪をくしゃくしゃさせていた。
緊張したり照れると髪をくしゃくしゃさせるのは自分で気付いてないみたい(笑)
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