きらきら(1/4)
今日は部活の県大会。
地区大会と違って男女が同じ会場。
二回戦であっけなく負けたあたしはふらふらと色んな試合を見ていた。
只今から男子決勝を2番コートにて行います。
そんなアナウンスを聞いたあたしは引き寄せられるように2番コートに向かう。
よく見える最前列を陣取り座ると
選手がコートに現れた。
笑顔で周りの仲間と話すその人に釘付けだった。
どきどきどきどき…
周りの応援より心臓がうるさかった。
「「やっぱりカッコいいね〜」」
後ろからそんな声がたくさん聞こえた。
有名な人なのかな?
きっとそんなことを思ってるのはこの会場であたしだけだ。
試合が始まると、さっきの笑顔は真剣な顔に変わり、たまに見える笑顔にあたしの胸ははちきれそうだった。
試合はその人の圧勝だった。
試合が終わっても立ち上がれずにいた。
それからどのくらい経ったか、
抜け殻のようになった体を引きずるようにしてバスに乗り、変わりゆく景色を見つめていた。
『やっぱ○×高校は強かったねー』
ふと聞こえたあの人の高校。
「○×高校!!」
思わず叫んだ。
『ぎゃあああああ!』
まるでお化けでも出たかのような悲鳴を浴びた。
それもそうだ。
さっきまで死んだような顔をしていたあたしがいきなり叫んだのだから。
にしても…ねぇ?
『急に生き返るなよ!』
『急にどうした?』
『○×高校がどうしたの?』
みんなの声を聞きながらあの人を思い出し、胸が苦しくなる。
「あ、うん。
って急に生き返るなはないだろ!」
『遅っ!』
『そんなんどーでもいいから!なに?』
ひどいヽ(;▽;)ノ
「うん。決勝の人…さ。
強かった…ね。うまかっ……た。」
なぜか泣きそうになった。
『そりゃそうよ。あそこ全国常連校だもん。』
『たしか……市原くんじゃなかった?』
「イチハラくん…」
『あんた、そんなのも知らずに最前列でみてたわけ?』
『ほんと身の程知らずだよ。』
市原くんはとても有名な人だったみたいです。←
「イチハラくん…」
ただ名前を呟いただけなのに胸が苦しかった。
『もしかして、すきなの?』
「んなわけないじゃん!」
全力で否定した。
一目惚れなんて有り得ない。そう豪語していたから。
なにも知らない人を…すきになる?
「絶対、ない!!」
あ、また叫んじゃった。
『なにをいきなり…』
『とうとう頭までやられたか…』
なんかまた言われてるけどつっこむ元気残ってないや。
県大会に出るのは初めてじゃなかった。
市原くんをみるのもきっと初めてではなかったはず。
なのに今日は市原くんが頭から離れない。
彼女、いるよね…
ってなに考えてんねん!!
何日経ってもふと思い出すのはあの笑顔。
これって……すきなの?
一目惚れ、しちゃったの?
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