いただきます。
[どうも私は不思議な心地になる。](1/1)
どうも私は不思議な心地になる。
たくさんの命を食べて今の私はいる。
たくさんの魂が私の中にある。
でも私は肉片の記憶も、記憶の断片も無い。
私は私だ。
こんなに沢山の命を食べたのに、それらの命を感じない。
これって不思議じゃないだろうか。
これってすごく不思議じゃないだろうか。
私はいくら命を食らっても、私としての自我を保てるのだ。
当たり前に消化して、当たり前に生きていく。
そんな私は
【たくさんの命を背負ってるほど立派な生き方をしている心地がしない】
いただきます。
って棒読みをして。
ご馳走様って
棒読みをする。
また一つ、私の中に命が芽生えていく。
また一つ、私は考えるようになる。
その度に私は不思議な心地がしてならないのだ。
「いただきます。」
fin
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