僕が君を縛るワケ。
*あの記憶(1/8)
授業中。
睡魔に襲われ首をカクカクさせていると、
────────プチンッ。
「ひっ………、!」
突然ブラのホックを外され冷たい空気が胸元に侵入してきた。
驚きの悲鳴を上げる前になんとか声を抑え、手で口を塞ぎながら犯人であろう椎名くんの顔を見る。
しらっとした顔でノートをとる彼。
制服の上からホックを外すとかなんて器用な………!
ってそんな感心することじゃない。
なんでわざわざブラのホック外すの………。
他の人に見られてたらどうしようかと思った。
てゆうかわたしホック付けれない。
いつもホックを止めてから着るんだけど………。
それでもこのスースーする気持ち悪さを直すために制服の上からハメようとするけれど、……ハマらない。
すると、カサとなにかが肩に当たった。
椎名くんだ。
紙切れを読む。
「“ブラ付けれないなら僕が付けてあげようか? あとから資料室においでよ。見せたいものもあるし”」
………………。
“見せたいもの?”
なんかこわい。
もうあの関係は終われたとおもったのに、なんか嫌な予感がする。
もうすぐで授業が終わるし、変な誤解されるの嫌だからホック付けてくれる子なんていないし…。
行くしかない。
これは彼の罠だったのかもしれない。
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