地獄で夢を見た数日間の、

0day(1/6)











一番はじめの記憶は、天まで伸びた塔に近づくなという約束をしたことで、

キラキラと輝くいくつも並んだ光を眩しく思いながらも、わたしはその塔を興味深く眺めていた。


俗に言う記憶喪失のわたしに与えられたのは、

そばに咲いていた花からとった「マリー」という名前と、

これから一緒に暮らすユキという女の人と、

家と、食事や衣服などに不自由ない生活。







夏の暑さは、気づけば秋の涼しさに変わっていくのに、

わたしの生活ときたら、何一つ変わりなく過ぎていく。




流れるような日々の中で、惹かれるものがあるとすれば、


わたしは、















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