[2・『オレはここにいるのに。』](1/1)
頑張れよ?と笑って送り出してくれた友達。
「そんな夢みたいな事ばかり見てないで、もっと堅実な仕事を…」
頭ごなしに否定した大人達。
「あんたの道なんだから好きにすれば?」
背中を押してくれた母さん。
「親父とお袋の事なら心配すんな」
笑ってくれた兄貴。
ずっと黙ったままだった親父。
生まれた街を出てから、2年が過ぎた。
見上げた星がキレイだった、俺の故郷。
夢があるからホームシックはない。
だけど。
ただ、見上げていた星空が恋しくなる時がある。
この街の夜空は、いつもどんよりと濁っている。
いつか
この街の夜空に
星を見つけられるんだろうか?
大切なものが見つかるだろうか?
俺はここにいる。
君はどこにいる?
俺は霞んだ夜空を見上げているよ。
なぁ、
君は何してる?
君はどこにいる?
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