青春パラダイス
[噂の終焉](1/5)
翌朝何もないかのように、俺と梨沙はいつも通り駅に向かう。
和真たちも来ており、先に乗り込んでいた真理と和真は、一言も言葉を交わさなかった。
そして何事もなく日曜日を迎えた。
梨沙と家を出て、10分位の優香の家にむかった。
優香の家の呼び鈴を鳴らすと、美香が出迎えた。
俺の顔をはにかんだようになった感じがした。
「いらっしゃい優美ちゃんは来てるわよ、二階上がって」
とぎちこちない感じで言う。
「美香さん、トイレかして、梨沙先上がってな」
と言うと梨沙は、頷いた。
俺は何度か来たことあるので、聞かずにトイレに行く。
トイレに行きたかった訳でなくて、美香と会話したかったからだ。
暫く時間を潰しトイレを出て、台所に向かった。
台所では、菓子と麦茶を用意して美香がいた。
「美香さん意識しすぎ、あれじゃばれかねないよ」
と声をかけた。
「うんごめん、顔見たらちょっと思い出して」
「可愛い」
と俺は思わず抱き締めた。
美香は胸に顔を埋めてきた。
「普通にしてなきゃだよ、麦茶と菓子俺持ってくよ」
と言うと美香は、顔を埋めたままこくりと頷いた。
「美香あれからセックスした」
「してないよ、旦那帰り遅かったり帰らない時もあるから」
「そっか誰にも抱かれちゃだめだよ、また機会あって抱ける時まで」
「うんわかった」
俺は体を離して、おでこにキスをした。
麦茶と菓子を持って二階に上がった。
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