MAGiC*
♯3 自信(1/12)
♯3 自信
依織と遊ぶ…。まだ実感がわかない…信じられない…。
高校に入学してからろくに友達と遊んだことのないおれが、遊びに行くだなんて…。
不安はあったがワクワクしていた。
〜♪
帰りのHR
おれのスマホがメッセージを受信した。
『千川くーん!おれのクラス早く終わったから千川くんのクラスまで行っちゃうね〜!!』
おっけ……
……おれのクラスまで来るだと!?
やばいやばい!!依織は、陽キャだ!おれなんかと違って先輩に友達だってたくさんいる!!!
もちろん、このクラスにも…!!!
「さようならーー」
おれはない脳みそをフル活用して、挨拶が終わってすぐに教室を飛び出した。
*******
「あー!千川くーん!!」
…!!依織だ!!
「いお…」
「おーー!依織じゃん!」
「あー風太先輩こんにちはー!!」
………
依織は部活の人に挨拶をしだす。
…依織はやはり、陽キャ…おそるべし!
「千川くーん!!行こ!!」
おれが勝手にしょぼくれていると依織は明るく話しかけてくれた。恥ずかしすぎる……!!
「じゃあ、風太先輩と草太先輩、また今度ですー!」
依織は部活の人たちに別れを告げると笑顔でおれの方を見た。
「えへへー!千川くんと遊びに行くの楽しみすぎて来ちゃった!!どこ行こっか??」
さっきまで話していた部活の人の双子の片割れが、依織をすごい形相で睨みつけているのだけが気がかりだが、
気を取り直して依織と遊びに行こう!笑
…隠キャと陽キャ
おれらは明らかに釣り合わないのに、どうして依織は
こんなに人懐っこいんだ?
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