Stay who you are.
#001(1/10)
小学生の頃は可愛いと言われると素直に嬉しかったし、注目されるのも嫌じゃなかった。
喜田 紗央莉(キタ サオリ)、中学三年生。
今は可愛いと言われると、少し息苦しくなる。
中学一年生になってすぐ、男子十人に告白された。
初めは好意を持たれて喜んでいたけど、それは嬉しいことばかりじゃなかった。
仲の良い女友達だと思っていた人からの冷たい視線と陰口が増えて、気心の知れた男友達だと思っていた人も私に特別な関係を期待するようになって。
チヤホヤされれば女子は妬み、それを男子が庇えば状況は更に悪化する。
一瞬で孤立した私は、誰もいない高校に行くことだけを目標に、何とか踏ん張っている。
可愛いなんて言われないほどの高校デビューをすれば、今度は上手くやれると信じたかった。
その為なら残りの中学生活がどれほど辛くても耐え抜けるから。
だからまさか、私の薄暗い学校生活がこんなに変わるなんて思いもしなかったんだ。
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