月と空
[勧誘勧誘勧誘!?](1/22)



おはようございます!


月島 空!

大学3年生になりました(≧∇≦)!


3女として、
幹部として、
最上級生として、
頑張って参りたいと思っております!!



という事でまずは勧誘!
勧誘とは、
新1年生を迎え入れ、
サークルに入ってもらうという重要かつ大事なイベントなのです!

もちろんお金は吹っ飛びます。

イベント事が豊富なのも特徴で、
いかに他のサークルよりも
1年生を歓迎し、
楽しませるのかによって
入会人数は決まり、

そして、
伝統あるサークルを続けていくには
後輩を沢山入れていかなくては
ならないのです。


って


優がこの前幹部会議の時に
熱く語ってました。





「会長ーー!」


「ん?なんだ。スケさん。」


会長とは牧瀬 優のことでありまして。


スケさんとはまぁ副会長ですね。



「ビラが足りん!」


走ってきた理由はそれですね。


「そんなに?空に結構刷ってもらったぞ?」


うん。

結構刷った。


「いやー、もえかとじゅんがめっちゃ頑張っててさ。」

うちが唯一可愛がる後輩2人が健闘しているみたいだ。


「ほー、あいつら可愛い1女、イケメン1男ちゃんとGETしてんのか?」


「まー、可愛くてイケメンはむずいけどね。テニスできるやつなら捕まえてるはず。」


捕まえてるって…狩りじゃないんだから。


「空ぐらい可愛くないと俺は認めん!」


「あんたバカなの?」

素でバカだと思います、あなた。


「…いやー、それは無理かな。」

あなたもバカなの?


私が若いピチピチと比べるとかさ、
ピチピチのがイイに決まってるでしょ?

ご機嫌とりですかあなた方。




「スケさんうざい。」


「褒めてんのにー!」

遠回しに嫌味言われてるとしか思えん。



「原本渡すから自分で刷ってきてくださーい。」



私はファイルから取り出したビラを
スケさんに渡した。



「了解っ!我がSnowのS女王に言われたら行かない訳にはいきませぬ。」


いつから私は女王になったんですか?

しかもSって。




「いいから早く行ってきて。私ここにいるから。」



「おうよ!」


ラジャと言って敬礼をすると
スケさんは足早に去って行った。


「そらー。」


Snow専用の勧誘テントから聞こえる声。
もちろんさっきから一緒にいた
牧瀬 優な訳で。


「何?」

椅子の背もたれに顎をのせて
下からじーっと見つめる優。




「月と別れたー?」



またですか。



「別れません。」


「っちぇ。」


ちぇじゃない!

ここ最近ずーっとこれ(^^;;


あの宣言をしてから何か特別変わった訳ではないけれど、
別れろオーラが出てて、

毎回会うたびに別れた?と
聞かれる日々。



それと…


「そらー。」


「何?」


「今日も可愛いね。」


「…」


恥ずかしげもなく、
言うんです。

しかも今までは冗談みたいに言ってましたけど、言い方がバカップルの彼氏が彼女に言うかのようにいうの。

たまにドキッとしてしまう自分が…


いや!してませんよ!そんな!
優にドキッとなんてしません!


「何百面相してんの?」笑


でもね、

なんて言えばいいんだろう。


前からずっと見ていたはずなのに

別に何ら変わらないのに、


優が大人っぽく見えてさ。


何か違う。



それは優が男として見ろって言ったからなのか、


それとも


優の中の何かが変わって


それが私に伝わってきているのか…







たまに優の仕草や言葉を聞くと



緊張してしまう私いる。








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