音のない世界で
[第1章](1/18)
『‥ん‥』

目を開くと見覚えのない景色と知らない若い女性が目に映る


「目が覚めたかい。あんた、この店の前で倒れていたんだよ」


『ご迷惑をお掛けし申し訳ございません』


「気にしなくていいよ。それよりどうしてあんな所で倒れていたんだい?」


強い風が吹いて思わず目を閉じた
そして気が付いたらここにいた


たったの数秒で何が起きたの‥?


『私にもわからないんです‥何故ここにいるのか』


「そっか‥。よくわからないけど、ひとまず少しここで休んでいけばいいよ」


『はい、ありがとうございます』

私は言葉に甘えて休ませてもらう事にした

‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥

‥‥‥

少し休ませてもらって私はここを出る事にした

「もう大丈夫かい?」


『はい、ありがとうございました』


扉を開き外に出ようとした瞬間、私はその場で足を止めてしまった


「‥どうかしたの?」


何これ‥

私が今まで住んでいた街とは全く違う景色が目の前にあった


高いビルもない
車も一台も走っていない

テレビで見る時代劇のような光景が私の目に映った


‥タイムスリップでもしたの‥?








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