inメルヘン


7匹の子山羊(1/14)




意外にも、その放牧地にあったのは大きな平屋だった。
豪邸の様な、大きな家。


狼はひとつ咳払いをすると、戸を叩く。




『子ども達や、お母さんだよ。帰って来たから、戸を開けておくれ。』




まるでモノマネのように高い声を出す。

戸の向こう側からは、元気な子ども達の声が聞こえてくる。

そして勢いよく扉が開いた。




「嘘をつくな!お前は狼だ!」

「大正解〜☆久しぶりだね!」




狼はニコニコと答える。

そして中からはワラワラと子ども達が出てきた。と言っても年齢は幅広い。




「狼のお兄ちゃんー!きてくれたのー?」

「僕と遊ぼう!お兄ちゃん!」

「久しぶりすぎんだよ!元気か?!」

「あれ?女の人がいる。」




下の子は5歳くらいから、上の子は20歳くらいまで。みんな、狼を歓迎していた。






- 99 -
back next



/228 n


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?


top