マッチ売りの少女(1/10)
「さっむ……」
次の世界は、冬景色だった。
辺り一面真っ白で…
私はコートを身に纏っていた。
(その世界に準じた服装になるのはありがたいわ。凍えちゃう。)
街を歩くと、どうやらクリスマスシーズンのようで…
飾り付けされたツリーや、ケーキ、チキンを買う人、恋人と過ごす人で溢れている。
私は宿を訪ねる。すると、宿屋のおばさんが申し訳なさそうな顔をしてた。
「ごめんねぇ、今日はもう部屋が空いてないんだ。クリスマスだからねぇ。」
困った…他に宿屋や泊まれる場所はないだろうか…。
また氷点下の街中に出て、知らない道を進んで…
気が付くと、薄暗い路地の方へ来てしまっていたようだ。
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