恋に落ちる音
[セーラー服、紺色のリボン。](1/14)



高校3年生であるわたしや
七瀬は、夏休み中も
学校の自由補習に参加している。

うだるような蒸し暑い
廊下はいくら静かで
集中できるからといえども
生徒には不人気で
歩く音だけが響いている。

教室のドアをあけると
少し寒いくらいの
冷気が流れ出てきた。

「おはよ!ももちゃん!」

友達の奈乃夏はいつも
明るくて元気で。

えくぼがすごくかわいい。

「おはよ、奈乃夏。」

「ももちゃん数学教えてー!」


「小野島ってほんと
数学できないよな笑」

「西島うるさい〜!」
クラスメイトでムードメーカーの
西島は頭が結構いい。

「奈乃夏、西島に教えてもらえば?」

「俺うまいよ?笑」

「あたしはももちゃんが
いいの!!」

ほっぺたをふくらませた
奈乃夏が西島をにらむ。



そんな顔もかわいいのが
ちょっと羨ましい。









「西島が小野島さんに教えるなら
俺はももちゃんに教えてもらおっかな。」












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