WHITE HEART
[ 極楽浄土](1/4)


何を思ったのか、俺はふと目を覚ました。

目を開けたその先には真っ白な天井がある。

重たいまぶたをゆっくり開くと、視界にロイが入ってきた。

「才崎さん!!!」

俺の口からは「騒々しいな」と言う冗談が零れる。

「意識が戻って何よりです。

どう育てられたらそんな回復を見せるんですか。」

まあ、あの親父の息子だからな。

多少の事には動じない作りになっている。

身体が丈夫なのが売りの30歳だぜ!!

…。

はあ、悲しいなあ、俺。

「一体あのあと俺はどうなったんだ?」

「大量出血で気絶したんです。

気絶したのは昨日の夜になります。」

そのあとロイの元に電話が入り彼は退室し、それと入れ替えに誰かが入って来た。

「よお。」

声のする方を向くと、そこにはダニエルがコーヒーを片手に立っていた。

相変わらずの仏頂面でこっちに歩いて来る。

「やっと起きたみたいだな。」

「ロイに聞いたのか?」

ダニエルは首を軽く横に振り、「いつも見舞に来ているだけ」だと言った。

「ロイっての"ブラック・ジャガー"の本名なのか?」

「"ブラック・ジャガー"?」

そう俺が聞き返したら、ダニエルは驚いた顔でこっちを見てきた。
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