04@[27歳の誕生日](1/20)
8月の日差しは攻撃的だ。この歳にもなると日焼けというものはただただ恐怖で、外を歩く上で日傘は欠かせない。
この時期はさすがに15分も外を歩くのは怖いので、朝の通勤は必ず電車を利用していた。
ある日の朝。電車の中、無心でスマホをチェックすると、何人かからLINEが届いていた。
千加、母親、矢部さん。その他の友達。
そして晃ちゃん。
【誕生日おめでとう🎉】
久しぶりに来た連絡だった。彼女のことでも自分のことでもなく、あたしを祝う一言。
5年も付き合った女の誕生日は忘れない、か。
【ありがとう😊】
【気づけば27歳😢
時の流れは怖いね(笑)】
【あっという間だなぁ〜。】
【今夜ヒマ?】
急に背筋が伸びた感覚。
晃ちゃんのお誘いでこんなにドキッとするようになるなんて。晃ちゃんの考えていることがこんなに分からなくなるなんて。
だけど5年も経てば、人は変わるよね。そしてそれはきっとお互い様。
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