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M.0:チュートリアル(1/3)

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『オレ…君と会えて嬉しいよ』



｢うん…わたしもだよ…｣



『…ホント可愛い』



｢やだ…そうかな｣



『オレとデート、してくれない？』







｢よ、喜んでえぇぇぇ！！！あだっ！？｣

｢うるせーんだよお前は！！｣

｢何すんだ！今イイ所なんだぞ！！！｣





華の高校２年生も残り数ヶ月と迫ったある日、教室に入るなり騒がしい声が聞こえてきた。


あぁ……またやってる。



｢おはよう｣

｢おー、おはようわん子！｣

｢桐子よ。いつになったら覚えるの？えびせん。｣

｢えびせんじゃない、蛯名だ！お前こそいつ覚えんだよ！｣

｢聞いてよわん子！｣

｢桐子よ！！｣



おっと……つい声を荒らげてしまった。




私は犬塚桐子（ｲﾇﾂﾞｶ ﾄｳｺ）


犬と子を略して "わん子"


犬だから、とか安直な上に失礼すぎる。




あ、ちなみに私、主人公でもヒロインでもありません。ここ大事なとこね。




｢わん子〜ねぇわん子〜｣

｢何よ…｣



私の腕にしがみついて喚いてる彼女は、



春山香純（ﾊﾙﾔﾏ ｶｽﾐ）



今回のヒロインは、実はこっち。


ちなみにわん子ってあだ名つけたのもこの子。失礼しちゃうわー。



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...＊しおり

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