隣の席の瀬戸くんは。
[episode2](1/15)
私はその夜、一人で今日あった出来事を思い返していた。
…あの瀬戸くんが、赤面…?
しかもあんなわかりやすく…?
え、だって私嫌われてたんじゃないの?
突然至近距離で髪の毛触ったりして、普通に考えて引くよね?
もしかして、瀬戸くんって私のことが好……
「って、それはない!!!!」
私は枕に思いっきり顔を押し付けた。
だって今日まで瀬戸くんとは話したことすら無かったんだよ?
2年生になって初めて同じクラスになったし。
一目惚れってこともまずありえない。
でも、あの赤面はどう考えても私が無意識にあの行動をしてしまったから…だよね。
それと腕を掴んだこと?
瀬戸くんってもしかして、実は相当女慣れしてない……とか。
「…まさかね。」
だってあの瀬戸くんだよ?
クールで冷酷で女嫌いと噂の。
学校外では女を取っかえ引っ変えって噂もある瀬戸くんだよ?(色んな噂がありすぎるけど)
実は極度のピュア系男子とか…
ありえないでしょ!
きっと私が見たのは見間違いだ。
それかかなり怒ってて顔が真っ赤になってしまったとか。
いや、でも「ごめん」って言ってくれてたような。
…明日えっちゃん達に相談してみよう。
私はそう思い眠りについた。
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