オカルト部奇談〜革命の書〜
[7と8と9番目](2/15)
ーーここは?早くいかないと!
『どこに行くんだ?』
ーー●●の所だよ…早くしないと間に合わない!
『●●?それは誰?』
ーーぼ、僕の親友だよ……今日引っ越しちゃうなんて……これを早くとどけないと……●●が行っちゃう!
『残念だけどそれは無理な話しだね。』
ーーどうして!
『君はもう………事故で死んじゃったんだから…』
ーーえ………
『信号無視した車に跳ねられ君は死んだ。』
ーーそんな…そんなそんなそんな!!
『この世は全て不平等だ……力のない者が死に力のある奴だけが生き残る……あまりにも不平等過ぎる。』
ーー僕は、僕はどうすれば生き返るの?お別れの言葉を伝えないまま死ぬなんてやだよ!
『私を受け入れれば、お前は再び現世に戻ることが出来る……』
ーー本当に?本当に僕は……
『約束しよう……全ての痛みを平等に与えることによってお前は救われ、やがて世に完全なる平等な世界が来ることを……もうベベのような弱者が犠牲がでないことも……私が保証する。』
ーーわかった……ありがとう…………ってまだ名前聞いていなかったけど……
『ベクト………それが僕の名だ……ベベ…僕を受け入れたこと感謝するよ。』
ーーまた会えると良いね……ベクト。
『何言っているんだい?僕はいつも君の中にいるよ……さぁ行こう…ベベ。』
不平等な世界へ
あの日僕は禁断の果実を口にしてしまい。
もう一人の僕が生まれてしまった……
痛みを……
憎しみを……
嫉妬を……
喪失を……
死を……
何もかも全て平等に……
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