俺のこと好きになれよ。
☆大嫌いな訳(2/10)
汗ばむ季節になってきた頃。
授業中なのに教室がやけに騒がしいのは自習時間だからだ。
スポーツクラスで野郎しかいない教室はやりたい放題だ。
イヤホンをして音楽を聴いてる奴。
死んだように眠る奴。
漫画を読んだりエロ本読んではしゃいでる奴。
彼女との写真を見てニヤケてるのは…瑛太だ。
「リア充爆発すればいいのに。って思ってたけど俺はもうそんなこと思わない!」
そんな瑛太を見て大声で叫んだのは俺らの席の近くに座っているサッカー部の真山だ。
どうやら話を聞いてほしそうに目をキラキラと輝かせる。
「え、シカトしていい?」
俺が眉間にしわを寄せると真山はショックを受ける。
「え、やだ!いっくん冷たい!けどそんなとこも好き!」
真山もなかなかの変人だ。
けどおもしろいからサッカー部の中でも一番仲いいかも。
「俺にはわかる。お前がやたら髪の毛遊ばせてるっつーことは…今日合コンだな?」
そう言って机に頬杖をつきながら翔がギロリと真山にガンを飛ばす。
その瞬間、真山はニヤリと笑った。
どうやら正解らしい。
「今日は部活休みだから百合女の子と3対3で合コンでーす!」
両手でピースサインを作る真山。
黙ってればイケメンなんだけどな、こいつ。
「お前それ4対4になんねーの?!俺も行きたい!!!」
そう言って椅子を前後に揺らす翔。
考え込む真山に俺は間髪いれずつっこむ。
「今日俺らは部活あるからな?夏大も近くなってきたし。」
俺の言葉にぐうの音も出ない翔。
「うっ…。わ、わかってるけど!いいなーと思って!」
そう言って机に伏せる。
前の彼女と別れたときは俺の恋人は野球だなんて豪語してたのに。
今じゃ彼女が欲しいと言いまくっている。
「いっくんファンの子をかけちに回せばいいんでない?」
「いや、俺は人のおさがりは断固拒否なんで。」
「おさがりって…。」
そんなやり取りを交わす俺らを少し呆れ顔で見つめる瑛太。
さすが彼女持ちは余裕ですね。
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