[召喚拒否](1/31)
「晴明!!」
妻戸を勢い良くあけて飛び込んできた瑠衣は肩を怒らせていた。
「どうした?」
「青龍が召喚できない!」
青龍が?
「そうなのか、青龍」
何もない空間に目をやると青龍が異界から降りてきた。
憤然とした態度で腕を組み、壁にもたれている。
【俺は拒否はしていない】
声が届かなかった、と青龍はいった。
声が届かなかったか。
それは青龍に問題があるわけではない。
むしろ…………。
「なんで来ないのよ! 呼んでるのに!」
【だから俺じゃねぇ!】
言い争う二人に目を遣る。
ここまで仲良くなるのは果たして良いのだろうか。
そう思わなくもなかった。
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