短編小説です
[夏祭り](1/5)
【夏祭り】アカリワタル
〜高2・夏休み〜












私の名前は紺野アカリ


私にはもうずっと前から好きな人がいる。


好きな人の名前は橘ワタル


中学の同級生で高校は別


中学を卒業してから
もう随分と時間が経ってるけど


私はまだ、君を忘れられずにいる


その理由の1つには
私の通う高校と君の通う高校が
すぐ近くにある事


だから時々、朝の登校途中や
夕方の帰宅途中で君を見かけるのだ


忘れたくても忘れられない。


たまたま見かける度に
胸がキュンとする



友達とじゃれ合いながら歩く君

イヤホンで音楽を聴きながら歩く君

同じ制服を着た可愛い女の子と
肩を寄せ合いながら歩く君



君は昔から人気者だから
女の子にモテるなのは仕方ない

頭では理解しているけど

君の隣を歩くのが
あの子じゃなくて私だったら良いのにな

何度そう願ったかな、

もう自分でも分からないくらい──





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