07(1/5)
蒼威side
「…眠いな」
自分達の部屋を出て、眠い目を擦りながら廊下を歩く。
「だったら寝てれば良かったのに」
隣には紫稀が爽やかに歩いている。
俺は紫稀と違って目覚めは良い。
だからその一言が余計にムカつく。
「お前1人だけ行かせたら、絶対抜け駆けすんだろうが」
「あー、やっぱりバレてる?」
「バレてる、バレてる。そして昨日、車ん中で俺が止めなければ全部ヤるとこだったのもバレてる」
「…ハハ」
何が「ハハ」だ、このやろう。
ムカつく程に爽やかだから、更に倍増。
あ、言っておくが俺等は腹違いの兄弟だ。つっても双子とあまり変わらないが…
だって誕生日、一緒だし…
俺の方が何時間か早いけど。
普通は仲悪いんだろうけど、何故か俺等は仲がいい。
違うのは性格と半分流れてる血と髪、そして苗字だけ。
P.35
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