この事故、大したことありませんので……
[衛藤からの忠告](1/5)



少し時は流れて、

5月4日、薄雲が少し張った晴れ。



長距離バスに乗って、
衛藤がやって来た。



坊主に近い短髪の衛藤は、

白シャツの上に
ブルーグリーンの
コーディガンを羽織り、

黒のスキニーパンツという
出で立ちだ。



俺は、

白青ボーダーシャツに
黒ジャケット、

下はグレーのチノパンという
スタイルである。


「よー、一輝。

元気してたか?」


相変わらずの軽い感じの衛藤だ。


「ああ。それなりにしてる。

来てくれて、ありがとな!」


「愛しの一輝の為なら、
たとえ火の中だろうと、
水の中だろうと来てやるぜ!」


「ははっ、何だよ! それ!」


いつもの調子で話していたが、
衛藤がいきなり真顔になって、


「達川のことは、
残念だったな……。

人間、死ぬときは死ぬんだな」


悔しそうにそう言う。



衛藤も、
友人の達川が死んだことを
受け止めきれていないようだ。



そんな衛藤に俺はこう言った。


「ああ……。

じゃ、先に墓参り行くか?」


「そうしようぜ!

今回の一番の目的になったから」


「ああ」


当初の予定では、
衛藤と俺がオススメする映画を
観に行く予定だったが、

墓参りを優先して行くことになった。



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