付喪神と暮らす!?
[引っ越し](1/3)

「明日から、京都に住んでね。」
………………………








おっしゃる意味がよくわかりませんが!?





「お母さん、前に再婚するかもって言ったでしょ。あれ、アメリカに住んでる人だったの。」




「えーーーーーーーー。」




「でしょ、びっくりでしょ。私もこの前初めて知ったの。」





「えーーーーーーーー。」




「で、向こうで一緒に暮らさないかって言われてね。」




「…………。」




「でも、娘はまだ高校決まったばっかりだしって言ったら、『じゃあ、家を買って生活も工面してあげるから、そこに住まわせたらいいよ』って言われたの。」




「………。」




「それだったらいいかなぁって思ってね。あなたには悪いけど、私はアメリカに行くから、あなたはその家で暮らしてね。」



「………。」



「はい、これ家の住所。ダンボールにいるもの入れといてね。」





「………。」




「明日、あの人の車で京都まで行くから。そこから、関西空港で私達はアメリカに行くからね。」




「………。」




「そしたらいつ帰ってこれるかわからないけど、落ち着いたら連絡するわ。」




「じゃあ、準備しといてね。」




トントントントン……




母が階段を降りる音さえ虚しい。




「嘘でしょ!?」






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