エピローグ (1/1)
「真由美、いってくるよ。今日も早く帰るから」
朝、彼の鞄を持って玄関までお見送りをする。
彼とやり直してからは日課となった。
「いってらっしゃい!早く帰ってね」
そう言って、軽くキスをする。
「うん。真由美、愛してるよ」
「…もう。」
いつもいつも、不意打ちでいってくるから。
心臓に悪いよ。
「あれ?真由美は言ってくれないの?」
拗ねたようにそういう彼に、小さな罪悪感が募る。
「…うっ…。千早…」
愛してるだけじゃ、きっと足りない。
だけど、愛してる以上の言葉を私は知らない。
だから、何度でも何度でも言うよ。
___「愛してる。」
__________fin.
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