ふわふわ男子の本性は。

第八章(1/24)









あれからずっと、
病院の壁に寄り掛かって
蹲りながら泣いていた。



真尋も、ずっと来なくて。

ただ一人で何も考えずに
泣いていただけ。





どれくらい時間がたったのかは
全くわからないけれど、

結構な時間がたったんだろう。




泣き声だけが響いてる廊下に
ガチャ、と扉の開く音が響いた。




パッ、と顔をあげると
翔が入った部屋から

看護婦さんが出て来ていた。


終わったのかな。
どうなのかな。




「どうぞ、入ってください」




看護婦さんは真剣な表情を
することもなく、
ニコッと笑いながら私を
招き入れた。




「失礼しま…ーーっ!」





声が、出なかった。

目の前にはベッドに横たわる
包帯が巻かれている翔。





ーーそれが。

お兄ちゃんにしか見えなくて。
過去に戻ったかのように、
また同じ感情が溢れ出てくる。




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