晴れ間がさして
[忘年会](1/8)







「それでは皆さん、乾杯!」
「乾杯!!」

男に続いて、その場にいるほとんどの者がグラスを持ち上げた。ガラスのぶつかり合う音がする。

季節は冬になっていた。


酒の場は得意ではないが、やはり忘年会には参加しないわけにもいかない。


毎年の如く、こうして集まると以外にも人数は多い。

真雄の勤めている会社のオフィスは他の会社や歯科が入っているビルだ。
そのうちの2フロアが真雄の会社である。人事や営業、それから広報が別の階であるため、普段は少人数でこじんまりとしているようなイメージだ。


「柴山、お前、酒はほどほどにな」
意地悪く口の端を上げた西浦が言う。

「わ、わかってます












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