「……へ、今のなに?くしゃみ?」
「あ、うん…?ごめん…」
「いいけど…随分可愛いくしゃみするのな、お前」
「ば、馬鹿にしてるの?」
「してないよ」
そういいながらくすくすと笑う秀斗の顔はなぜか優しさで満ちていた。
「少ししたら寝ようか」
「うん…」
「飯も、もういいから。入らないみたいだし」
「あ……」
指摘されて、初めて気がついた。全く箸を進めていなかった。
「…ごめん」
「いいって。俺が残りもらうな」
「もらうって、もともと秀斗ん家のものなんだから…」
「まあね」
そのあとは二人で食器を片付けて寝にはいった。
ベッドを使えと言われたがさすがに悪かったので布団を敷かせてもらい、そこを使わせてもらうことにした。