晴れ間がさして
[好きな気持ち](1/8)




間もなくして、秀斗の家に到着した。 

秀斗はワンルームマンションに住んでいるようだった。


「先にお前シャワー浴びてこいよ」    
「…いいよ、秀斗先に浴びてよ」
「遠慮すんなって、ほら」

そう言って笑う秀斗は、濡れた右肩を拭いている。
きっと右肩だけが濡れているのは、自分を傘に入れてくれたからなのだろうと、真雄は気づいた。

秀斗はいつだってそうだ。

他人に優しくて、気遣いを忘れない。



真雄を濡らさぬようにしてくれていたことも、歩幅を合わせて歩いてくれていたことも実は、真雄はずっと気づいていた。


















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