嘘をつく女 嘘をつかれる女
[ミキ10 転落する女](1/9)
翌日。


ミキは会社が休みでよかったと、思う存分布団にくるまっていた。




左頬には氷マクラをあてている。


向井に殴られた跡はクッキリと青アザになっていた。



あれから向井から逃げたしたのは明け方近くなってからだった。


不意をついて外へ飛び出し、ユキの家の近くの駐車場で、身を潜めた。


向井がいなくなるのを待って、ようやく帰宅したのだ。


(あんなヤツに…悔しい!)

ミキは、向井のあの異様な顔を思い出して、吐き気をもよおした。


トイレへ駆け込んで、思いっきり吐く。







- 52 -

BACK[*][#]NEXT
/140 n

しおり


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?


←戻る