unLUCKYday
[第十章](1/41)
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「はっ…る…き、もっ、だめ…ぇ…っ!」

「…まだだ、」


俺は、“怒張”という表現が相応しい己自身を、凜に何度となくぶつけていた。


暖房で温まった凜の部屋に、卑猥な声と空気が充満している。


「もっ…、…ムリっ…」


潤ませた目で力無く俺を見上げ、訴えてくる凜を無視して、ただ、欲望に駆り立てられた自分自身を発散する。



微かにではあるが、凜に髪についた岡田の香水が、俺の鼻腔を刺激して、言いようのない怒りに囚われる。



抗うことを放棄した凜のカラダは、俺の律動を容易く受け入れた。



奥まで突き刺す毎に凜のカラダは快感に震えて、ギュッと俺自身を締め付けて離さない。



だけど俺は――…
その快感に負けて、今にも欲を吐き出そうとするのに。



今、抱いているのは、たったひとりの愛しい女性だというのに。



憎さと切なさがない交ぜになったようなごちゃごちゃの激情に支配されて。



ただ、
凜が憎いと思った。


「イッ……ちゃ、うっ、あぁ……っ!」

「…クッ」



避妊具をつけずに挿れるなんてはじめてだった。ギリギリ、頭の隅に残っていた理性で、俺は自身を引き抜き、凜のカラダに欲望を吐き出した。



それでもまだ、
俺は自分を抑える術を知らなかった。




嫉妬というのは憎悪を生み出すものなのか――…






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