あの時…

[今の私。Ⅶ](1/1)

……

長い長い沈黙を、
破ったのは恵だった。

「あんたもなんだ…
私…酷い言い方してごめん…」

「ううん…大丈夫。」

粗末な会話を交わした。
お互い初めて会って、
初めてちゃんと話す。

不思議な感覚だった。

…何故か、
恵には気を許せた。

気がつけば、
恵は自分の過去を話始めた。

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