The truth 〜生き残った者〜
[懐かしき隣国](1/9)

ガシャーン 、ガラガラ


部屋中に何かの壊れる音が響き渡り、棚の瓶が転げ落ちる。

ここはアルベールの王城の医務室


「イタタ、また、やっちゃったなぁ〜」

尻もちをついたのは綺麗な赤毛の少女、どうやらここの医師のようだ。

勢いよくドアが開き

「アリシア!大丈夫か!?」

声をかけたのは茶髪の青年

「カイ?ちょっとぶつかっちゃって(汗)」

「ったく、気をつけろよ。人を治療する立場の奴が怪我するとか


差し出されたカイの手につかまりながら立ち上がる

「ありがとう」

そう言って散らばった瓶を片付け始める。

「俺は、隣で書類の整理の続きをするからな」

「うん、ありがとう」

ヒラリと手を振りながら隣へ続く扉に入って行った。

アリシアとカイは幼馴染だ。
8年ほど前アルベールで起きた反乱により8歳の時に親を失った。
それ以来二人で支え合って生きてきた。













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