孤高の女〜悲恋詩〜
[雲外蒼天](1/16)
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私が宙人との間にあった出来事を、誰かに詳しく話したのは初めてだった。
思い出したくなくて、制御してた部分はあると思う。
だけど、今はもう振り返っても臆さないから大丈夫。
これを聞いた敦や真帆ちゃんは辛そうな顔をするだけで、何も言葉を発しない。
「そんなことがあったけど、もう気にしてないよ。お陰で新たな出逢いもあったわけだし。」
そう言って、こちらに耳を傾けていたであろうジョーくんの方をチラッと見る。
「っ!」
目が合うと、少し大きく目を見開き、焦った表情に変わる。
…そんなに慌てなくてもいいのに。
「大丈夫。お前いいやつだし、ちゃんと幸せにしてくれるやつがいるよ。」
「うん。例の彼らだって例外じゃないと思うよ。」
二人もジョーくんの方へ視線を移す。
すると、マスターに背中を押され、こっちに向かって来た。
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