孤高の女〜悲恋詩〜
[諸行無常](1/16)
〜佐久間 侑李〜
別に、女に興味があるわけじゃない。
だからといって、避けるなんてこともしない。
欲があるかないかと聞かれると、そりゃあ歳相応にはあると思う。
それでも、どんな女と関係を持っても、満足はできずにいた。
正直、それなりに楽しんでいる丈太郎が羨ましいとすら思っていた。
…そんな時、いつもの調子でバーに行くと、派手ではないのに目を引く女に目を奪われた。
真っ黒な髪の毛に大きな瞳、白い肌…。
この人、呑んでるってことは成人してるんだよな?
それくらい、若く見えた。
そんなことを思っていると、彼女は丈太郎と視線を交差していた。
聞けば、まさかの“セフレ” だという。
純粋そうに見えるのに、この人もそういうタイプなんだと思った。
人は見た目によらないよな。
まぁ、丈太郎に声掛けられたらOKするのもわからなくはないけど。
何となくだけど、この人との距離感がわかった気がした。
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