HOPE ・ADDRESS
[ワガママと休日vol. 9](1/1)

ショーキ・ツカサ「で、一体どこから見てた?」
 その日の夜、ドリンクバーのコーヒーとメロンソーダ片手に、2人がユーヤ達を問いつめていた。
ミホ「見てたも何も、たまたま同じ場所にいただけだよ。」
ショーキ「嘘つけ!何がどうなったらあんなアホみたいな格好でショッピング楽しむ二十代過ぎの大人が4人も集まるんだ!」
 白々しく答えるミホに厳しいツッコミを入れる。
ユーヤ「なんだよ。俺は一番まともだろ?」
 赤いシルクハットを被った、素振りをするタヌキみたいなトナカイがプリントされたTシャツを着たユーヤが言う。
ツカサ「一番まともなのが、チョッパーのキャラTって・・・。」
ケーゴ「あの・・・。僕はこれ、好きで着た訳じゃないんですけど・・・。」
 I Love Fack とプリントされたTシャツを着たケーゴが言う。
ショーキ「ならちゃんと意思貫けよ。お前は。」
ミホ「いいでしょー!この星形サングラスー!」
 星形のレンズのサングラスをした、オーバーオール姿のミホが言う。
ツカサ「百均で簡単に買えますよね。それ。」
メグミ「少しは褒めて欲しいわ。この脚線美。」
 ツインテールにホットパンツのメグミが言う。
ショーキ「生々しいだけだよ。ムダ毛処理のあとが。」
マリー「ミホの美的センスに付き合わされた、こっちの身にもなってよ。別にデブ専じゃないのにこんな帽子被らされて。」
 J`aime de gros hommes a`mort (フランス語で『私はデブ専です』という意味)と書かれた帽子を被ったマリーが言う。
ツカサ「その帽子、そういう意味なんだ。」
 そんな話をしていると、急にミホが2人に話を振ってくる。
ミホ「そういえば、2人はどこまでいったの?」
ー!ー
ショーキ「え!?そんなどこまでって・・・まだ付き合ってもいねえのに・・・。」
ツカサ「それ以前に、私もうすぐ引っ越すし・・・。」
 顔を真っ赤にして言い訳をする。しかし大人達はこれくらいの方がからかいがいがあるというものだ。
メグミ「いいじゃないのー。遠距離恋愛とか女の子の夢じゃーん。」
ツカサ「いや、だから付き合ってなんかいませんって!」
ユーヤ「遠距離恋愛なんて必要ねえよ。リニア開通しちまえば日帰りで会えんだから。」
ショーキ「てめえらなあ・・・。」
 自由気ままな大人達への我慢が限界に達した。
ショーキ「ツカサ!今日のメシ代、この強面の兄ちゃんのおごりだから好きなだけ食え!」
ユーヤ「て、てめえ何勝手なこと言ってんだ!」
マリー「じゃあ私もアイス追加しよーっと。」
ユーヤ「お前は止めろお前は!」




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