[私、100歳まで生きます。](1/9)
「せーんせっ!」
「ん〜?」
「せんせーはさ、忘れられない恋ってあったりするの…?」
「……………」
ある日の放課後。
誰もいない社会科準備室で、いつものように話す私の生徒。
「そーだねー…あるよ。忘れたくても忘れられない恋がね…。」
意外な答えだったのか、生徒は少し驚いた顔をした。
「…へぇ。…聞きたいな。せんせーが惚れた男のハナシ。」
少し意地悪そうな顔でそう言った。
外は雨。
ザーザーという音だけが二人を包んだ。
…思い出さずにはいられなかった。
「…私が惚れた男はね、………」
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