.第10章 銃撃戦 1/10
さて、話は後をつけられて、看板の裏に身を潜めたリトミネンコ少尉のことに戻る。
人気のない寂れた飲食店街では、たまに酔っ払いが通りかかる程度であり、さらに言えば、売春婦がところどころにいる程度である。したがって、エージェントたちも、ここが戦場となることは十分に心得ているはずである。
人目にできるだけつかないように『任務』を遂行するにはこれ以上ない好条件の場所である。
リトミネンコにとっても地の利を生かした戦いができ、さらに人の気配や銃の音からある程度の相手の位置や人数を把握できることは大きい。
はからずしも両者の思惑は一致したといえる。
-61-
前(*)/(#)次
⇒しおり挿入
[
編集]
←
戻る