.第5章 クレムリンにて 1/6
「例の男はどうなっているんだ?」
苛立ちを隠せない様子のプーチン大統領が手に持っていたレポートを机にたたきつけた。
「現在調査を進めております。場合によっては、拘留の措置をとる準備は法制局とも話をつけて、すでに準備は整っています。」
「問題は、ヤツがどこまでつかんでいたか・・・だな。」
書記官の目をまっすぐに見据えるプーチンの眼光は鋭い。
「はい。ただ、ほぼ99%の資料はすでに押収しております。」
思わず目をそらしてしまったシュミチョフが答える。
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