目が覚めたら10年前の母校にいた。

プロローグ(1/2)














どうして死のうとしたのかと問われると、正直答えがたいものがある。



その時の心境を素直に言えば「何も考えていなかった」わけで、

一言で語れるような理由なんてものはない。


簡単に言えば、死にものぐるいで過ごしてきた一年間に積み上げてきたものがそうさせた。

もっと簡潔にいえば、生きている意味を見失ったのだ。



どれだけ働いてもぎりぎり生活できるか否かの給料、

繰り返されるパワハラ、イジメ。




教員免許を取得した私は、その後一人暮らしを始めて普通の企業に就職した。


免許を取得しておいて教師にならなかったのは、

自信を失くしたというなんともしょうもない理由があるためである。



結局就職した企業は想像しがたいほどのブラック企業だった。


それでも一年間は耐えてきたのだが、

精神状態が危うくなったがゆえに辞めざるを得なくなった。














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