東方 幻想龍戯 〜Awakening of the Calamity Doragoon〜
17:修行 白玉楼 (1/12)
修行を開始した当日。
霊夢さんに連れられ、僕は白玉楼を訪れていた。
妖夢さんに事情を説明し幽人がいるという台所まで通してもらう。
そこには、幽々子さんに着せられたのだろう、明らかに女物と思われる着物を身につけた幽人の姿があった。
おそらく料理中なのだろうが…
次から次へと調理器具を持ち替える手は休むことなく動き続け、そのあまりの速さに手が何本かにブレて見える。
いつの間に完成したのかすら定かではない料理が絶え間なく調理台に並べられ、雑用幽霊達の手で運ばれていく。
幽々子さんは大食いだと聞いたことがあるが、あの料理の数…
博麗神社が1日で消費するそれを軽く超えているように見える。
「妖夢さん、なんですかあれ…」
「彼の特技、高速料理…常人離れした動体視力と反射神経のなせる技ですね。初見で私の斬撃を見切っただけのことはあります」
幽人って、そんなに凄い奴だったのか…?
「あんたが未熟だっただけじゃないの?」
霊夢さんのツッコミは、今日も容赦を知らないようだ。
「な…そんなことはありません! あの時は動揺していてそれで…!」
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