東門まで走っていく。すると人の姿が見えた。
「あれっ?佐藤君と....本江さん?」
例の2人が今まさに帰ろうとしていた。
「ここを誰か通らなかったか?」
「いや....僕ずっと本江さん待ってたけど誰も来てないよ」
つまり東門からも出ていない。
残りの門は......
「「西門!!」」
とにかく全力でダッシュ。全くとんでもないことになってしまった。もうとっくに逃げられてるんじゃないだろうか?
「あ、いた」 「え、マジ?」
かなり向こうだが黒ずくめの男が走っている。バテたのかだいぶのろのろ。これなら追いつく!!
この角を曲がったら.......
「あれ?いない.....」
黒ずくめの姿が見当たらない。
「どうたんだい?」
門の前に立っていた警備員の人が話かけてきた。
「ここを真っ黒な男が通りましたよね?どこ行きました?」
「男?あぁなんかあっちに行ったよ」
「ありがとうございます!!」
警備員さんが教えくれた通りの道を走る。だが、いっこうに男の姿は見えない。
するといきなり浅井が立ち止まった。
「何してんの!逃げられちゃうよ!」
「しまった!戻るぞ中村!!」
え?なんで?